今年最初のグランドスラム「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~2月2日/ハードコート)」のドローが公表されたとき、皆が同じ問いを抱いた。グランドスラム大会1回戦でコリ・ガウフ(アメリカ)がふたたびビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)と対戦する確率は、どのくらいだったのだろうか? と。
「少しびっくりしたわ」とガウフは言った。「間違いなく皆が驚いたと思う」。
15歳のガウフはメルボルン・パークでの初の本戦を、39歳のビーナスとの試合で始めた。そう、6ヵ月前のウインブルドンと同じように。そしてガウフはビーナスを7-6(5) 6-3 で倒し、オールイングランド・クラブ(ウインブルドン会場)でそうだったようにドロー最年少の少女が最年長の選手に打ち勝ったのである。ビーナスはガウフが生まれた年にはすでに、保持する7つのグランドスラム・タイトルのうち4つを獲っていた。
「間違いなく私は今回、より自信を持っていた。大きなコートでプレーすることに慣れたのだと思う。大勢の観客にも。観客の多さに前回ほど仰天することはなかったわ」とガウフはコメントした。「そして間違いなく、この対戦に臨むにあたり、より楽天的考えを持っていた」。
それは、ここ10年のオーストラリアン・オープン初日でもっとも期待された対戦であり、試合はその期待を裏切らなかった。特にガウフが繰り返しリードを奪い、ビーナスがそれを拒絶する形で進行した第1セットは非常に魅力的なものだった。
ガウフがついにビーナスを振りきったのは、4度目のセットポイントにおいてだ。第2セットで彼女は迅速に3-0とリードし、その優位性を二度と手放さなかった。
この試合でのガウフはすでに強力なサービスから相手のショットを拾いまくる能力まで、テニスコートであらゆる種類の資質を披露していた。いま彼女は、〈粘り強さ〉をリストに加えることができるかもしれない。
試合は開閉式屋根のついた3つのスタジアムのひとつであるマーガレット・コート・アリーナで行われ、それはよいことだった。懸念されていた“空気の質”に問題はなかったが、午後に豪雨があった。進行中だった外のコートの9試合を中断させ、そのほかの20試合は丸々翌日に順延されたのだ。
プレーする――そして勝つ――幸運に授かった選手の中には、ロジャー・フェデラー(スイス)、男子前年度覇者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)、女子前年度覇者の大坂なおみ(日清食品)、グランドスラム大会優勝歴23回のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、2018年オーストラリアン・オープン優勝者のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)らがいた。ウォズニアッキは、このオーストラリアン・オープン後に引退を予定している。
38歳のセレナは、姉ビーナスができなかったことをやってのけた――10代の選手を倒したのだ。
第2セットでの一時的下降を別にすればほとんど何の問題もなく、セレナは18歳のアナスタシア・ポタポワ(ロシア)を6-0 6-3で倒して24度目のグランドスラム・タイトルをかけた最新の“進撃”をスタートさせた。
セレナは最後の3ゲームを連取し、それから笑い声とともにこう言った。「今日私はいいスタートを切り、いい形で試合を終えたわ」。
彼女が最後に獲ったグランドスラム大会の優勝杯は、2017年オーストラリアン・オープンでのものだ。2週間前のニュージランド・オークランドでのASBクラシックで優勝するまでは、全大会を対象にしてもそれが彼女の最後のタイトルだった。
月曜日にガウフは輝くような笑みを見せつつ、ソーシャルメディアに流れて世間を沸かせているセレナとのダンスのルーティンについて話した。
大好きなTik Tok(ティックトック)についての笑い、学業となると後回しにしてしまう傾向についての自責の念の話――彼女は結局のところ、まだ15歳なのだ。
しかしながら、非常に高いゴールを持った15歳でもある。
「私の使命は、もっとも偉大な選手になること。可能な限り多くのグランドスラム大会で勝つことが私のゴールよ」とガウフは語った。
「でも今のところは…」とガウフは言い添えた。「私の使命は、勝つこと」。
彼女のベストフレンドは、ダブルスパートナーでもある18歳のキャサリン・マクナリー(アメリカ)だ。予選を勝ち上がって本戦入りしたマクナリーはこの日、地元選手のサマンサ・ストーサー(オーストラリア)を6-1 6-4で破った。
ガウフとビーナスはふたり合わせて42本だったウィナーよりも、ずっと多くのアンフォーストエラー(71本)をおかした。カギとなったのはビーナスが41本と、ガウフよりも11本多くのミスをおかしたことだろう。
もうひとつのカギは、かつてツアー最強のサーバーと恐れられたビーナスがこの日はこの部門で相手に出し抜かれたことだ。ガウフはセーブした1回を含めて2回しかブレークポイントに直面しなかっただけでなく、時速185kmのサービスでエースを奪ったり、あるいは完璧なコースに入れて好リターンを許さなかったり、リスクを恐れないスピードあるセカンドサービスを放ったりし、頻繁にもっとも重要な瞬間に求められているものを生み出した。
その間中、ガウフは重要なポイントを大きな声の「カモン!」とガッツポーズで祝うことを躊躇いはしなかった。
それ以外では、彼女は試合用の真剣な面持ちで、あまり感情を見せなかった。ガウフのコーチでもある父コリーから試合前に頬にキスを受けたあと、イヤホンをつけてコートに歩み入っていくときも同様だった。
ガウフは世界ランク67位で、元世界1位のビーナスは55位だ。ビーナスがグランドスラム大会の本戦でプレーするのは85回目であり、これはプロ化以降の時代における最多記録だが、それはまた彼女にとって2020年最初の試合でもあった。というのも彼女は腰の故障のため、1月の出だしにプレーできずにいたのだ。
これはガウフにとって、3回目のグランドスラム大会の本戦だった。しかし、彼女は間違いなく早咲きだ。
「彼女は明らかにそれを欲しているし、大いにハードワークを積んでおり、その年齢にしては非常に成熟している」とビーナスはガウフについて評価した。「彼女に限界などないわ」。
昨夏313位だったガウフはウインブルドン史上もっとも若い予選勝者となり、最終的に優勝したシモナ・ハレプ(ルーマニア)に敗れたものの4回戦にまで勝ち進んで大いに世間を騒がせた。彼女はその実力をUSオープンでの3回戦進出で裏づけ、それから10月にオーストリア・リンツで初のWTAシングルス・タイトルを獲得した。
ガウフがシーンに登場したあと、彼女のテニスの最大の疑問符とされていたフォアハンドは上達したように見えた。しかしそれは変わらず弱点であり、ビーナスはそこにテストを課した。今季を始めるにあたってのもうひとつの問いは、ガウフが皆の標的となるステイタスにどう対処するかというものだ。皆に知られ、ますます膨れ上がっていく膨大な期待に応え、相応のパフォーマンスを見せるというプレッシャーに対処する必要のある選手となることに。
しかしここまでのところ、塩梅はいい。
「私はほかの人々が私をどう考えているかを気にかけるのではなく、自分のテニスをする必要があるのだということに気づいたのだと思う」とガウフは言った。
「私が『ビッグネーム』の一角になるには、まだまだ長い道のりがあるわ」と彼女は続けた。「私はもっともっと上達しなければならないと感じている」。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
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January 22, 2020 at 05:31AM
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