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映画「私の心が死んだ日」主演の女優・金憓秀さん、「絶望感に包まれた時に出会った作品」 - 東亜日報


1986年「カムボ」(1986年)でデビューして以来、38本の映画に出演したが、金憓秀(キム・ヘス=50)には、まだ作品を決める「運命的きっかけ」がある。12日に公開する「私が死んだ日」(パク・ジワン監督)もそうだった。数年前、彼女が人生の中で最も苦しい瞬間を過ごす時にシナリオに接した。相当前に縁を切った母親の億ウォン台の債務問題が再び浮上して、彼女の名前が取りざたされていた時だった。自分と同じくらい疲弊したような主人公・ヒョンスに同質感を感じて出演を決めたという金憓秀を、5日、ソウル鍾路区三清洞(チョンノグ・サムチョンドン)のカフェで会った。

「本当に不思議なことに、絶望感に包まれているときに、この作品に出会いました。生きていれば、私が始めていないし、どのように進むか全く見当すらつかない苦痛と絶望に出くわす瞬間があるでしょう。そのような状況に直面したヒョンスの感情が私と似ていると感じました」

映画は、離婚訴訟と身体麻痺などでかなりの時間、休職していて復職を控えた警察大学出身の警衛・ヒョンスが犯罪事件の重要証人である少女・セジン(ノ・ジョンウィ)の行方不明を追跡する過程を描いた。

睡眠薬を飲んでからやっと眠るヒョンスの姿が、実際の自分と重ねて見えたという金憓秀は、映画セリフの一部を直接書いた。インタビューの現場で、彼女はその前日に撮影を終えたかのようにセリフをすらすらと口にした。

「『私は毎日夢を見る。夢の中で私は死んでいる。死んでいる私を見て、あのことを考える。あれを誰か外してくれ』。私が苦しかった時に繰り返して見ていた夢です。セリフに盛り込むつもりはなかったが、撮影を重ねながら、『ヒョンスもあの時は私の気持ちと同じだったはずだ』という気がして追加しました」

スクリーンの中のヒョンスは、目は充血していて、口紅は適当に塗ってはみ出している。「タチャ~神の手~」のチョンマダム、「10人の泥棒たち」のペプシ、「観相師-かんそうし」のヨンホンなど、艶やかな顔でカメラの前に立った彼女の代表作の中のキャラクターとは相反する。

「小さな映画だが、私が力になりたいという気持ちで作品に出演したことは一度もなく、その気もありません。このような物語がきちんと作られて、紹介される必要があるだろうという気がすれば選びます」

幸いなことに、大変な時にそばにいてくれた友人たちがいたという金憓秀は、この映画が人生の崖っぷちに立たされた人々に小さな慰めになることを願う。

「苦しみは、克服するよりも、その瞬間を耐えきることだと思います。その過程で、何も言わずに渡す手一つが大きな慰めと勇気を与えるということを分かってもらえばいいですね。ヒョンスはセジンを通して、自分の傷を克服はしません。ただ、自分と似た傷を持っている人を抱きしめることで現実と直面し、その次を考える勇気を出すんです。映画タイトルの通り、『私の心が完全に死んだ日」だが、再び生きていく日が残っているという希望を観客に感じてもらえればと思います」

金哉希 jetti@donga.com

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November 09, 2020 at 07:17AM
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