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ソプラノ歌手パク・へサン「韓国歌曲は私の自由な精神を最もよく伝えられる」 - 東亜日報


今年、夢の舞台であるニューヨーク・メトロポリタンオペラ(メト)に、フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」のグレーテル役で主役デビューする予定だった。新型コロナウイルス感染症のパンデミックで中止されると、「そんなこともあるだろう」と思った。続いてメトのモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」のツェルリーナ役の出演もキャンセルとなった。「その時は本気で悲しいと思いました」。

ドイツ・グラモフォン(DG)のデビューアルバムの録音も、ドイツでオーケストラの会合が禁止されたため漂流した。奇跡的にオーストリアに渡って録音できた。パンデミックの中で、DGが初めて発売したアルバムだった。5月は、DGのオンラインコンサート「楽興の瞬間」で、羅運榮(ナ・ウンヨン)曲の「詩篇23篇」を歌って、「美しい韓国の歌」を知らせた。ソプラノ歌手パク・へサン(32)の2020年のできごとだ。

デビューアルバム「I am Hera」の発売と20日のロッテコンサートホールでのリサイタルを控えて行われた10日の記者懇談会で、パク・へサンは「仕事をしながら、自分の周り人を助けることができる人になりたい。オペラで言えば、スーブレトゥ(Soubrette)の役割がいい」と話した。スーブレトゥとは、オペラで悪知恵のはたらく、機知に富んだ女性の役割を意味する。

「昨年、英国のグラインドボーン・オペラフェスティバルで、ロッシーニの『セビリアの理髪師』のヒロイン・ロジーナ役を演じました。この公演を見たDGのクレメンス代表から『今まで見たロジーナの中で3本の指に数えられる』と言われました。ロジーナは、富と名誉よりは自分が本当に望むものを追求する女性です」

パク氏は懇談会に臨みながら、「詩篇23篇」と「セビリアの理髪師」のうち「ある声が今しがた」などを歌った。共鳴点が高く、軽い声の伝統的なスーブレトゥよりは一層「ボディがしっかりした」声だった。「セビリア…」の最低音も楽譜通りにこなした。「詩篇23篇」のクライマックスで叫ぶフォルティッシモは、耳に響く圧倒感が十分だった。どんな曲でもよくこなす声だ。

パク氏は、「私の声はリリック(叙情的)ソプラノだが、将来的にはよりドラマチックな役割もこなせると言われている。今楽しい気持ちで好きな役割をすれば、後日、他のレパートリーが開かれたとき、退屈しないように新しい声を出すことができるだろう」と話した。芸名「ヘラ(Hera)」は、神話で家庭と女性をつかさどる「脇役」の女神だが、最も強力な女神でもある。

20日の公演では、アルバムに収録されたパーセル、グルック、ロッシーニなどのオペラアリアとキム・ジュウォンの「蓮の花に会いに行く風のように」を歌う。アルバムには、5月のオンラインコンサートで賛辞を受けた「詩篇23篇」も収録した。パク氏は、「私の自由な精神を最もよく伝えることができる歌が韓国歌曲だ。世界に意欲的に知らせたい」と語った。

3万~10万ウォン。

ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com

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November 13, 2020 at 06:34AM
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